【地域情報紙ぷれすしーど　2023年9月15日号掲載】

　話題の認知症治療薬「レカネマブ」が、日本でも製造・販売される流れになりました。認知症の中で最も多い「アルツハイマー病」の新薬で、初期段階であれば、原因とされるタンパク質「アミロイドβ」を脳内から取り去ってくれると期待されています。

　すでに米国では、27%の患者の認知機能の低下を遅らせることができたと公表されています。少ないと感じますか？私は可能性が広がった、ここからが本格的なスタートだと嬉しく思っています。

　「体は元気です。認知症さえなければ自宅で生活できるのに…」。この言葉、本当にたくさんのご家族やケアマネさんから聞いてきました。同じ思いをする人が一人でも減る未来が待ち遠しいです。

　新薬が効くのは早期段階。「まだボケとらんわ」と笑い話で返した今が最後のチャンスかもしれない。そのくらいの意識で、認知症の検査だけはためらわず、早めに行きましょう。