【地域情報紙ぷれすしーど　2020年12月25日号掲載】

　お母様の介護をしながら、ご自身の老後についても考え始めたという「たんぽぽさん」。お母様を介護施設に預け切りになることに罪悪感を抱かれていて、お母様ご本人も、施設に入ることを受け入れながら少し抵抗を持たれているようです。

　ご家族の介護は真剣に考えれば考えるほど、思い詰めてしんどくなってしまいがちです。たんぽぽさん、少し視点を変えてみませんか。介護施設は高齢になったときの選択肢の一つです。施設に「入る」「預ける」と思わないで、ときどき遊びに行く、たまに泊まりにいく、夜も安心して過ごしたいからお引越しする…といった風に、施設をもっと気軽に利用してくれていいんですよ。年齢を重ねると様々なことが一人ではできなくなるのは当たり前のことですから、状態に合わせて、生活に合わせて私たちを頼ってください。

　施設を利用する人の目的も、どんどんラフなものに変わっています。話し相手がほしいから、同世代の友達がほしいから、衰えた機能を少しでも回復させたいからなど、どれも前向きです。入所することは悪いことではなく、むしろ、ご本人様にとってもプラスのことが多いですよ。

　スマイルでは、お一人お一人に丁寧な介護をお届けしたくて、部屋数をあえて少なくしています。実際、自分で自分のことができるまでに回復して、自宅に戻られた方もいるくらいです。介護施設は高齢者が青春を楽しむ場、憩いの時間を過ごす交流の場です。私たちがサポートしますから、その分、心の負担を軽くして、ご家族のあたたかい会話を大切にしてください。