【地域情報紙ぷれすしーど　2020年12月11日号掲載】

　なぜ「終活」という言葉が周知されてきたのでしょうか。メディアの力も大きいですが、私はそもそも終活というものが、多くの人が自分ごととして考えられるテーマだったから定着しやすかったのだと思っています。

　「家族に面倒をかけたくない」という感情的要因に、生涯未婚率や離婚の急増に伴って増えた空家問題や孤独死といった社会的要因、そこに今年は新型コロナによる不安も大きくのしかかりました。終活を始める主な理由は「自分の入院」「身近な人の葬儀」「大きな災害」です。コロナという世界的な大災害は、少なからず私たちの意識に働きかけたと言えそうです。

　介護、お墓、葬儀、相続、住宅、ペット、保険…と、終活に関する項目は多いため、全てを準備する必要はないです。自分が気になるところから、気が向いたときに進めていく。これで十分です。防災グッズのように、その時が来たら「備えていてよかった」と残された人たちが安堵できることは間違いありません。

　ただ、自分にとって必要な項目を知るには、どうしても終活をある程度知っておく必要があります。そのお手伝いとして、わくサポでは月に一度、講師を変えて終活について学ぶ少人数制の勉強会を始めます。初回は来週です。エンディングノートと感染症対策のフェイスシールドを進呈します。お気軽にご参加ください。