【地域情報紙ぷれすしーど　2024年4月26日号掲載】

　家でテレビを見るのももう飽きた。どこか面白いところに行きたい。でも人混みは嫌。そんなわがままシニアさんが我が家にもおります。このタイプはどこに行ってもケチをつけたくなるようです…。

　珍しく父が「呉の大和ミュージアムに行ってみたい！」と希望を言うので、人混みを避けて平日に行って来ました。博物館自体がそこまで広くないので物足りなさに文句を言うだろうと覚悟していたのですが、「面白かった。ちょうどえぇ運動になった」と大満足のご様子。他を観光する体力はもうなさそうで、拍子抜けしたくらいです。

　今年75歳になる父は毎朝30分の犬の散歩が日課。まだ車を運転していて、ゴルフに、友人との小旅行に、と自由に出かけています。座り込んだときの立ち上がりは随分しんどそうになりましたが、歩くことにかけてはまだ心配ないと思っていました。けれど、半日一緒に出かけると確かな衰えが見えてくるものですね。

　「家の中での様子を見るだけでは衰えには気づかない」。これは、とあるケアマネさんの言葉ですが、本当にその通りだと納得しました。