【地域情報紙ぷれすしーど　2021年12月24日号掲載】

　2021年も残りわずかです。感染状況も落ち着いているこのお正月は、新たな変異株を警戒しつつ、家族団欒のひとときを過ごされる方が多いのではないでしょうか。そのとき、ご高齢の方がいらっしゃれば、認知症の早期発見を意識していただけたらと思います。

　認知症に有効な治療法はまだありませんが、早期発見、早期治療で進行を抑えることはできます。その初期段階をMCI（軽度認知障害）と言い、傾向としては次の項目があげられます。

①同じ話を何度もしたり、同じ商品を買ったりする。

②車の運転や料理など細かな作業が難しくなる。

③コミュニケーション能力が著しく低下する。

④急に怒り出す。

⑤意識の低下がみられる。

　このMCIの状態を放置すると、約半数の人が４〜５年のうちに認知症に移行すると言われています。ですから、早いうちに適切な治療を受けることが、非常に大切になってくるのです。

　MCIは機能回復につながる大事な大事なサインです。最近は、「物忘れ外来」などを気軽に受診する人も増えていると聞きます。おや？と感じたら、どうぞ早めに、積極的に受診してください。