【地域情報紙ぷれすしーど　2022年4月29日号掲載】

　家族に認知症の疑いがある場合は、なるべく早く医療機関を受診してもらいましょう。理由は、検査をしたら認知症以外の重大な疾患が見つかった！というケースがあるからです。もちろん認知症の診断書がおりた場合には、次の適切な一歩を踏み出すことができます。認知症の検査は家族への問診も含まれます。症状の発生時期や本人の様子、既往歴や服薬情報などは事前にメモをしておきましょう。

　ただ、この検査をどうすれば本人に受けてもらえるか、という点は非常に難しい話です。検査したくない人がほとんどですし、受診を促されることで悲しい思いをする人もいます。「検査＝認知症と決まるわけではない」「本人を傷つける意図はない」旨を伝えて、受診への不安を取り除いてあげましょう。どうしても嫌がる場合は、健康診断と言って説得するなどの工夫が必要になるかもしれません。

　例え認知症の診断が出たとしても悲観的になることはありません。最近は認知症と上手に付き合いながら自分の人生を楽しむ人も増えています。疑問に思うことが少しでもあれば、まずはかかりつけ医に相談してみましょう。